百合。同性愛に嫌悪のある方はバックリターン。
おんなのこばかりのイラストをのそのそ更新。
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朝、1日の始まりにキスをする。
夜、1日の終わりにキスをする。
良い子にしていたら、ご褒美にキスをくれる。
………要らない、なんて言えない。
監禁されてから1ヶ月、私はまだ正気を保っていた。
しかし自分が思っているよりは、とっくに精神は麻痺していた。
全裸であることもそう、何か私が意にそぐわない発言をした時に殴られたり蹴られたりすることも、ペットシートも……私は受け入れてしまった。
今では何をして何を言えば紗由香が喜び暴力を振るわないか、分かるようになった。
毎日のようにキスをされ「愛している」と囁かれ、こんなの本当の愛じゃない!なんて頭の隅で思いつつも受け入れなければ殺されるのではないかと怯えた。
受け入れるしかない。そうしたら、生きていられる。
紗由香は私を愛してくれているんでしょう、だったらそれでいいじゃない。
もう何が正しいのかなんて、聞く相手もいないのだからどうしようもない。
-------------紗由香ver--------------------------------------------
千穂を家の離れに閉じ込めてから、半年が経った。
彼女は私の為だけに生きて、私だけを見て、私が触れてくることを喜ぶようになった。
とても嬉しい。
近頃とても良い子にしているから、そろそろお風呂にでも入れてあげようかしら。
汚れた体を拭いて綺麗にしてあげるのも結構楽しいのだけれど、洗い流してあげるのも悪くない。
鎖がなくても部屋から逃げたりしないし、きっとお風呂でも大人しくしている筈。
もし逃げたりしてもこの家の敷地から出ることは不可能に近いから、あまり心配していないけれどね―――。
4ヶ月ほど前に用意した千穂専用のベッドに腰掛け、愛しい人のあどけない寝顔を見やる。
もっと近くで見ようと覗き込むと、眠りの住人が身じろぎした。
起こしてしまったかと一瞬身を引いたが、千穂の手が自分のそれに重なる。
おかしな角度で止まった体勢のまま、私は再び顔を覗き込む。
けれど彼女は眠ったまま。無意識の行動だったのか…。
思わず頬が緩む。
「愛しているわ、千穂…」
元恋人のことなんて忘れちゃうくらい、愛してあげる……。
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